マリアビートル <伊坂 幸太郎さん>

2010年10月3日「マリアビートル」を読みました。

  • 感想 <マリアビートル>

    • とにかく会話が愉しいです。
      グラスホッパー」の続編ということで、殺し屋たちのお話なんだけど、
      殺し屋が、そんなキャラでいいの?って思うくらい魅力的なキャラクターばかり。

      木村と王子、蜜柑と檸檬、七尾と真莉亜、木村の父と母、
      この関係で会話が進むことが多いんだけど、どれもいいコンビというか、
      それぞれの個性を引き出している言葉による会話が多くて、わくわくしちゃった。

      とことんついていない七尾。
      彼が一番魅力的だった。
      うそでしょ、って言いたくなるくらい、そして笑えるくらいについていない彼は面白い。
      そんな彼も、窮地に追い込まれるとすごい集中力を発揮する。
      その対比が素晴らしくて、がんばれ!って思っちゃう。

      とことん「トーマス」が好きな檸檬。
      会話に、とにかくトーマスに出てくる機関車キャラクターの比喩が多い。
      どんどん、檸檬に突っ込みを入れたくなると共に、トーマスに興味がわいたよ。

      そして、とことん悪魔の王子。
      ほんと、どこまでも憎らしく、どこまでもやっつけてやりたいと思う奴だ。
      だからこそ、最後まで、彼がどうなるのか興味津津だった。

      さらに、鈴木先生は、カッコよかったなー。

      最後にほろりとさせてくれたのは、やはり親子愛だった。
      木村家三世代。
      もしかしたら、孫の渉も・・・・いつか業界人になるかな?
      そんな想像力を膨らませてくれるところも、伊坂さんの小説の面白さだと思った。


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          2013年10月5日 文庫本「マリアビートル」を読みました。
          感想等は「紙飛行機文庫」のこちらのページに書きました。

  • あらすじ <マリアビートル>

    • 「グラスホッパー」の続編だ。
      「グラスホッパー」は、バッタ、イナゴ、キリギリスなど、バッタ類の総称だそうです。
      そして、「マリアビートル」は、てんとう虫のことを言っているようです。

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      レディバグ、レディビートル、てんとう虫は英語でそう呼ばれている。
      そのレディとは、マリア様のことだと聞いたことがあった。 (P436より)
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      「マリアビートル」は「グラスホッパー」の続編なので、
      殺し屋たちのお話なんだけど、その殺し屋たちの名前もユニークなのよね。
      その中のひとり、七尾のあだ名が「天道虫(てんとうむし)」だって。
      かと言って、七尾が主人公とは決めつけられないほど、
      登場人物のすべてが魅力的で、さまざまな活躍をするお話。

      舞台は、東北新幹線「はやて」の東京から盛岡までの車内だ。
      七尾は、東京から「はやて」に乗って、トランクを奪い、上野で降りるはずだった。
      たった5分で終わる仕事だったのに、ことごとくついていない七尾は、
      どんどんトラブルに巻込まれ、ついに終点の盛岡まで行ってしまう。

      その間、車内には、アル中だった殺し屋・木村が
      悪魔の中学生・王子に復讐しようしたら、
      逆に、王子に拘束される羽目になってしまったり、
      人質と身代金を奪還して、盛岡まで護送するはずだった、殺し屋「蜜柑」と「檸檬」は、
      その護送最中に大事な人質を殺されてしまうわ、身代金は失うわ、のトラブルになったり、
      とにかく、次から次へと事件が広がっていく。

      そして、「殺し屋」の業界人が、次々と登場する。
      まるで、「必殺仕事人」のように、それぞれが必殺技を持って。
      東北新幹線「はやて」の2時間30分は、
      ドキドキ・わくわく・くすくす・ほろり、と、たくさんの感情が盛り込まれた
      濃厚な時間を過ごすことになる。




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        「マリアビートル」公式HPはこちらです。
         文庫本「マリアビートル」のテレビCM


  • 好きな言葉 <マリアビートル>

    • 「マリアビートル」
      この小説の中にも、いい言葉だなぁと思うフレーズがあった。
      それを、ここに残しておきたいと思う。

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      復活するんだ p52
       
       檸檬が言う。
       「蜜柑、おまえもだ、俺もおまえも、死んでも絶対、生き返る」
       「果物は翌年になってもまた実をつける、それと一緒か」
       「復活するんだ」

      ほらな、復活したろ  p462
       
       本物のミカンとレモンが、そう喋りかけてくるような表情だった。



       うん、うん。やっぱり復活したんだよ。
       そう思えるラストシーンはよかった。


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      古くから存在しているものには、敬意を感じる。
      長く生きていることは、それだけで、優秀だってことだ。
       p227


       槿の言葉。 業界の大先輩からの依頼を受けるシーンだ。
       いいなぁ、大先輩に対して、尊敬とか感謝とは別に「敬意」を感じるっていうのが。


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      いい知らせと悪い知らせがある p92  P441
       
       業界の仲介業者の「彼」の口癖である。
       この仲介業者は、たぶん、木村繁だと思う。(P441より)
       「悪い知らせ」がある時、「いい知らせ」もプラスすることは、いいかも。
       そして、p441 の場合の「悪い知らせ」は、実は「いい知らせ」だったなんて
       まるでおとぎ話のようで、涙が出そうなくらいほっとした。

      余計な負の情報を与える必要もあるまい p114
       
       木村が、還暦過ぎの、人生も後半戦の親に対して、自分が何の仕事をしているのか
       教えるのを躊躇したシーンだ。 
       「いい知らせ・悪い知らせ」同様に、負の情報は耳にしたくないものだと思う。
       これは、親孝行のひとつかもしれない。


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      心を豊かにしてくれる伊坂幸太郎さんの言葉集*名言「本棚のしおり」はこちらです

  • 作品間リンク <マリアビートル>

    • 「マリアビートル」を読んだ。
      作品間リンクを探ってみる。

      グラスホッパー」の続編ということで、当然「グラスホッパー」の登場人物が出てくる。

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      (1)槿

      「グラスホッパー」での押し屋。

      「マリアビートル」でも、伊坂さんの小説によく出てくる藤沢金剛町(架空の町)の
      スクランブル交差点で押し屋の仕事をする。 (P129)


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      (2)鈴木

      「グラスホッパー」での、妻を寺原に殺された数学教師。

      「マリアビートル」では、七尾に「人の話を聞き出すのが上手な、そばにいるだけで
      喋ってしまう神父みたいな人」と言われる、塾の講師である。(P145)


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      (3)スズメバチ

      「グラスホッパー」では、当初、令嬢に監禁されたいた若い男女ふたり組で、
      実は、彼らは毒で隣人を殺す、スズメバチと呼ばれる業界人である。
      そして、寺原を始末して、業界内で一躍有名になった。

      「マリアビートル」では、峰岸親子を狙う (P454)


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      (4)

      「グラスホッパー」では、ポルノ雑誌販売店主の肥満体の女性で、情報屋である。

      「マリアビートル」では、電話の会話のみでの登場である。

      その循環により、桃と呼ばれる店主は多種多彩な情報の拠点となっていた。
      蜜柑や檸檬も仕事内容によっては、桃のところに出向き、必要な情報を買い、時には売る。
      「蜜柑、あんたさ、何かまずいことになってるわけ?」電話の向こうから桃の声がした。(P230)


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      その他、直接は登場しないけど、回想シーンなどで登場する人物も多い。

      (5)
      (6)
      (7)寺原&令嬢


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  • 単行本 <マリアビートル>

    • マリアビートル

      マリアビートル

      出版社  角川書店 
      発売日  2010年09月23日

      ¥1,680(税込)

  • 文庫本 <マリアビートル>

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